書籍

こんなうまいものがあったのか!

最新技術を用いた養殖、

伝統的な発酵食品、

町おこしの地域食材…日本列島の知られざる食材を

求めて生産者を訪ねたルポルタージュ。

日本のすごい食材「ふぐの卵巣(ふぐの子)糠漬」

掲載されました。

禁断のグルメはいろんなところに出没しますよー!

「食の世界遺産」

「この地球上で最も珍奇な食べ物は何か?」という質問をよく受けることがある。私は迷わず「それは日本にある毒抜き醗酵食品です。石川県美川町でつくられているフグの卵巣の糠漬け(糠みそ漬け)がそれです。

 

世界弘と言えどもまったく他に例を見ない驚くべきものがあります。なにせ、あの猛毒が詰まっているフグの卵巣を食べてしまう民族など、醗酵の知恵者である日本人以外、見当たりません。」と答える。人間が行ってきた食品加工の中に、毒を持つ食材から有毒物質を抜いて食べる「毒抜き」というユニークな技術があるが、このフグの卵巣の毒抜きのように醗酵法によって猛毒を抜く方法は、他に例がほとんどなく、きわめて奥が深い発想と知恵から生まれた。(小泉 武夫著/講談社)

 

食の堕落を救え!

東京農業大学教授 小泉武夫
編著
奇跡の毒抜き–ふぐの卵巣の糠漬け

 

「あら与」7代目 荒木敏明が、『微生物を操る指揮者』と題して登場する。もちろん彼の職へのこだわり、「ふぐの卵巣の糠漬け」と微生物の関わりからそう名づけたものであろう。しかしこれは、小泉流の科学的アプローチからの読み物ではなく、随所に「スローフード」というキーから発せられる「ごくあたりまえの」食への拘りがほのぼのと、うかがわれる非常に面白い作品である。

 

[ ふぐの子の糠漬け ]
 この作品に登場する「あら与」ならではの珍味。先生は「誰に聞かれてもはばかることがないほど、堂々とした世界一のめずらしい食品」と紹介している。

 

 

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